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虹のパズル*03

2009年10月22日 12:14

拍手ありがとうございます。

第3話は続きからどうぞ。

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乱馬のバカ。

こんな事で泣くもんか、という想いとはウラハラに
上を見上げてもこぼれ落ちる涙が憎い。

涙腺崩壊なんて久しぶり。
ここ最近は、乱馬との間も落ち着いてたから、こんな風に泣く事なんてなかった。

泣いた顔を見られたくなくて、立ち寄った公園。
…なのに、なんでかな。

「あれ?あかねも散歩?この辺りも全然変わってないなー。と言っても2年じゃそんなに変わんないか。」
「…徹平く…ん。」
「その顔…。………見なかった事にするから、ここ、座れば?」

自分が座っているベンチを指差し、あたしを座らせる。
止めようと思う涙が制服のスカートを濡らす。
徹平くんは何も聞かずに側にいてくれた。ホントに側にいるだけ。
でも、それが徹平くんの優しさだって…知ってるから。

「落ち着いた?」
「ごめん、ビックリした…でしょ?」
「まぁね。でも、あかね泣けるようになったんだな。昔はさ、もっと、頑に強がってたから、あかねの涙なんて別れる時くらいしか見た事なかったもん。」
「そう…だったのかな…。でもホントにビックリした!だって同じ高校でまさか、同じクラスに転入だなんて。」
「オレも、すげー驚いた。あかねも髪短くなってるしさ。でも、変わらないのな。」
「徹平くんこそ、変わらないよ。優しくてカワイイ顔なんか、そのままだもん。」
「ちょっ、カワイイは余計だって。少しはカッコ良くなったつもりだったんだけどな。」
「あははは、ごめんごめん!もう高2だもんね。カワイイは嬉しくないよね。」

徹平くんは、中学の時からカワイイと騒がれ、女の子にもよくモテていた。
本人は、「カッコイイ」と言われたいんだっ!って良く言ってたっけ。
…ムキになった表情が好きだったな、と思う。恋とか愛とか抜きに。

「2年ぶりか。少しは成長したかな?お互いに。」
「どうかな。あたしは、まだまだ子供だし、よくわかんない。」
「オレは、2年の間に恋もしたし彼女もできたけど心のどこかでは、あかねの事を考えてたよ。」
「えっ?」
「今日、会って確信した。まだ、あかねの事、好きなんだなーって。」
「……………………。」
「オレが転校する時に言った事覚えてる?今度はフリじゃなくってホントの彼氏になりたいって。」
「う…ん。」
「でも、あかねは許嫁がいるんだってな。ゆかちゃんに聞いた。だから、あかねは無理だからねって釘さされちゃったよ。仲良いんだって?」
「えっ!?ゆかがそう言ってたの?」
「うん。喧嘩ばっかりだけど、本当はお互いの事大事にしててラブラブなんだから~って。」
「ゆかってばっ!許嫁だけど、親が勝手に決めただけだし、あたしと乱馬はそんなんじゃ…」
「でも、嫌いだったら許嫁なんて関係続けてないでしょ、あかねなら。」

困ったような笑顔は、あの頃と変わらない。
その笑顔に甘えていた、あの頃のあたし。

「でも今回はオレ、ちゃんとあかねに振られるまでは、諦められねーって思った。だから、ダメならちゃんと、オレの事振って?」

あたしの知らない徹平くんの表情。
そして、あたしの心に浸透する言葉が胸をざわつかせる。

「…やさしーあかねは、変わらず…か。じゃ、振るのはもうちょっとあとでいいかな。もうしばらく、あかねを見ていたいし、オレの事も少しは見て欲しいし。気持ち、固まってから振ってくれてかまわないから。そのかわり、決定打をもらうまでは、あかねの事、追うからね!よろしく。」
「あのっ、えっと…徹平くんっ!!」

何も言えなかった。
自分の鼓動の意味に戸惑うばかりで。

明日学校で、と去って行く背中は、いつも隣にいるアイツとは全く違うのに。
ーーーーーー目が離せない。

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