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虹のパズル*05

2009年10月25日 01:51

拍手ありがとうございます。
虹のパズル第5話は続きから。
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「ただいま。」
二人一緒に家に帰ると、玄関に見慣れない靴が。

「おかえり。」

ん?この声って…もしかして。
「てっ、てっぺいくん!?」
あたしが驚く横で、乱馬もこいつが?って顔で徹平くんを見る。
その表情はどことなく険しいものだけれど。

「あははー!驚いた?商店街で会ったから拉致っちゃった♪」
徹平くんの後ろから、昔は良くご飯食べにきてたしウチの家族も会いたいんじゃないかと思って誘ったのよ、となびきお姉ちゃんの声。


「乱馬くーん。この子があかねの元カレの橘徹平くん。カワイイでしょ。で、こっちはあかねの許嫁の早乙女乱馬くん。二人とも仲良くね!そうそう、もうご飯だから、着替えて下に降りておいで。徹平くんはこっちね。」
なびきお姉ちゃんに腕をとられ、徹平くんは居間へ。

玄関先に取り残されたあたしと乱馬。
うわっ、なんか気まずい?

「あっ、あたし着替えてくるね!」トタトタと階段を昇り、部屋へと急ぐ。
…というか、これから皆でご飯食べるの?
絶対、エビフライの味なんかわからなだろうな、と思いながら着替えて居間へ。



「いや~、徹平くん、久しぶりだねぇ。相変わらずかわいい顔しれるじゃないの。」
「おじさんも、そんな事言わないで下さいよ~。もう高校生なんですから。」
「そーかそーか。で、今回は長くこの土地にいられるのかい?」
「もう、転校はこれで終わりなんです。例え父が転勤してもオレだけは、ここに残るという約束してますので。」
「あら、そうなの?じゃ大学はこっちを受けるのかしら?」
徹平くんの隣に座っているなびきお姉ちゃんが聞く。
「もともと、志望校はこっちだから、受験して上京するつもりだったんですよ。まさか、その前に転勤してくるとは思わなかったけれど。なびきさんは受験生でしょ、今年。どこ受けるんですか?」

なびきお姉ちゃんと徹平くんの会話を聞きながら、チラッと乱馬に目を向ける。
…なんか顔コワいんですけど。

案の定、味のわからないエビフライに専念し、
なるべくあたしと乱馬の話になりませんよーにっ!と祈る。

「らーんまくーん。顔、コワイって。そんなに元カレが気に食わないの?過去にこだわる男はキラわれるわよ。」
なびきお姉ちゃんのこの一言で、その場の空気が凍りつく。
「おねえちゃん!!あたしと徹平くんは付き合ってたフリをしていただけで…」
「でも、手とかつないでデートしてたじゃない。」

&なっなんで知ってるの?

「なびきさーん、あんまり言わないで下さいよ。ホントに付き合ってたフリだけだったんですから。なっ、あかね。早乙女くんも気にしないで。」
ニコッと笑う徹平くんにつられて、あたしも笑ってみせる。
…だいぶ、ひきつった笑いではあるけれど。

「オレは別にこの寸胴女が何しようと関係ないし。」
「だっれが寸胴よ!」バキッと乱馬に一発くらわせ、エビスライをパクッ!
「って~!もう少し手加減しろっバカ力!」
「なによ、あんたが余計な事を言うからでしょっ!」

「ホンットにかわいくねえ!」

「かわいくなくて結構よっ!」

ふんっ!顔をそらしご飯に集中。

「あははははっ、ホントに仲が良いんだ二人って。」
徹平くんがそんな事を言って笑い出す。
「けっ、これのどこが仲いいんだよ。」
「そーよっ!」
あれ?なんか、今ので、雰囲気がいつもどうりになった…ような。

「ところで、あかね。サッカー部に知り合いはいない?見学してみたいんだ。」
サッカー部なら…と答えようとしたところで、
「サッカー部ならウチのクラスに副キャプテンしてるのがいるな。」
もぐもぐ食べながら答える乱馬。
「ホント?紹介してもらえたら助かるんだけど。明日、早乙女くんのクラスにお邪魔してもいい?」
「おう。それと、早乙女じゃなくって乱馬でいい。」
「じゃ、オレの事も徹平って呼んでよ。」

…何?この展開。
普通に友達っぽい会話。
もしかして、乱馬は、思ってるより、徹平くんの事は気にしていないのかな?
あたしの過去なんて興味ないのかな?
それはそれで、胸の奥がチクンとなるけれど。

その後の会話は普通のものばかりで夕食の時間が過ぎて行く。
ごちそうさまと言う少し前になって、エビフライの味をかみしめる事ができた。



「じゃ、気をつけて帰ってね。」
「また明日学校で。そうそう、んっと。」
玄関で靴を履き終えた徹平くんが、そんな事を言いながらすっと深呼吸したかと思えば。
「乱馬ー!聞こえてるんだろ?オレも、あかねの事好きだから。よろしくなっ!」
「なっ…!」
「宣戦布告。あかねも今日公園で言った事、ちゃんと覚えててよ。じゃあね!」

問題発言を残し、帰っていった徹平くん。
ガタタッと音が聞こえた事を考えると、やっぱり乱馬は聞いていたんだろう。

…ホントは徹平くんに告白された時、すぐに断れば良かったのに。
なぜか、そうできなかったあたしがいた。

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