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trip rip 六日目(chesseプチ企画)

2010年09月09日 00:00

chesseプチ企画「trip lip 六日目」です!
(五日目はソラノハナで読む事ができますv)

chesseがお贈りするこの企画も、本日分で完結です。
おつきあい下さった皆様ありがとうございました!

気になる最終話は続きから☆

::::::::::::::::::::::::::::::::::

trip lip 六日目

連休最終日。


結局昨日は あのまま夜まで追いかけられて
あれから あかねと まともに顔を合わさず寝ちまって。
出かけるかと言ったのも そのまんまだった。

それでも今朝、顔を合わせたあかねは いつもと変わらない様子で内心ホッとする。
だよな、別に怒ってねえって笑ってたし。
だいたい おれが責任とるよーな事じゃ・・・
・・・・・いや。
もう一回誘ってみっかな。
約束したわけじゃねーけど、あいつ嬉しそうだったからな。
もしかしたら待ってるかもしれねえ。

頭でぐるぐる考えてても埒があかねえ。
顔見て そっからだ、とあかねの部屋へ向かう。
階段まで来ると、ちょうどあかねが降りてくるところだった。

「よ」
「乱馬」
「あのさ・・・・」
「なあに?」

さらりと声をかけるまでは成功したものの、改めてあかねの顔を見て照れくさくなる。

「いや・・・いい天気だな」
「そうね。今日も暑くなりそうだわ」
「んなビラビラしてるの着てっから暑いんだろー」
「余計なお世話よ。悪いけど、あんたの相手してるヒマないの」
「・・・どっか行くのかよ?」
「うん、ゆかとさゆりとショッピング」
「へー・・・」
「あんたも予定くらいないわけ?」
「いいだろ、別に」

・・・・・・・・・・
なーんでえ・・・・
おれ一人で、ばかみてーじゃねーか・・・・

不意に目に入ったあかねの服のリボンを引っ張ってやったら、簡単にしゅるりと解けた

「あーっ!もうっ!何すんのよ!」
「べっつにー」
「もー・・・」

ぶつぶつ言いながら 不器用な手つきで 結び直す。
それをまた 後ろから解いてやった。

「ちょっと!!なんなのよっさっきからっ!!」
「うるせー。鈍感女」
「なんですってえ??」
「さっさと行かねーと遅刻しそうだったんじゃねーのか?」
「あ!もうっ、おぼえてなさいよっ!いってきまーす!!」

ばたばたと解けたりぼんもそのままに あかねは慌てた様子で出て行った。

「ちぇ・・・・」

六日目-01

と、隣で電話が鳴る。
近くにいるから仕方ねえと受話器をとった。


「はい天道。・・・お?・・・・」

受話器を置くとおれも玄関に向かった。







よく晴れた空には 今日を境に また一年片付けられる こいのぼりが風をはらんで泳いでいる。
そういやあ ガキの頃、親父に「欲しいか」と聞かれて、「食える魚のほうがいい」とかいった覚えがあるな・・・
そんな事を ぼんやり思い出してるうちに、とあるファーストフードへ到着した。

中に入ると、おれに気付いたひろしと大介が手を挙げて応えた。既にドリンク片手でくつろいで見える。
おれもオレンジなんぞを頼んで二人の待つテーブルへ向かう。

「よー、おめーらヒマだなー。忘れモン明日じゃダメだったのかよ?」
「まあそう言うなって。お前だって、どーせヒマだったんだろー?」
「あ、もしかして あかねとデートだったとか?」
「しねえよ。そんなもん」

しようと思ったけどな。
振られてたわい。
わはははは・・・・・けっ。


「で、だな・・・・って乱馬、聞いてんのかよ?」
「は?」

急に名前を呼ばれて現実に戻る。
訝しげにおれを覗き込むひろしと大介に、そ知らぬフリをしてストローをくわえた。

「ちゃんと聞いてろよ。失礼なヤツだな」
「だからなんなんだよ?そんな事より、忘れモンは?」

おれの言葉に二人は顔を見合わせると神妙な表情を浮かべ小声で呟いた。

「あかねだよ」
「は・・・?」
「だから、あの晩 ほんっとーに あかねと何もなかったのかよ?」
「そうそう。あーんな かわいい許婚と同じベッドに寝てて なーんにも ないわけねーだろ?」
「・・・・おめーら・・・忘れ物って、まさか・・・・・」
「いやー 気になって気になって」
「明日、学校でとも思ったんだけどな、誰かに聞かれちゃヤベーだろ?」
「あのな・・・・」
「で?どこまでいった?そろそろ進展しててもおかしくねーだろ?」
「だから朝までぐっすり寝てたっつってんだろーが!」
「・・・・信じらんねえ・・・」
「あのな。おれとあかねはホントになんっにも・・・・」
「お前、ホントに男か?」
「なっ・・・・」
「実は男が好きなんじゃねーのか?」
「悪い乱馬。おれは友達以上にはなれねえ・・・」
「おれも無理だ」
「だあああっ!!おれだってお断りだっ!!んな趣味ねえよっ!!」

さわやかな笑顔を浮かべる二人にドンっ!とテーブルを叩く。
確かさゆり達にもなびきにも言われたよな・・・
どーゆーイメージなんだ、ったく!

「だいたい なんでおれが、あかねみてーな色気のねえ女と!!」
「とか何とか言ってるけど・・・乱馬。お前ってさ、実の所 まともにキスしたこと あるのかよ?」
「へっ?」
「だよな。実はキスの仕方しらねーんじゃねーの?」
「ちょっと待て!なんでそーなるんだよ!」
「あかねと何にもないってのも、どーせ そんな度胸ねえからだろー?」

ぐっ・・・・痛いところをっ・・・・!!

「けっ!おれがその気になりゃ、あかねくれーなあっ!!」
「ほー?その気にねえ?」
「いつその気になるんだよ?」

ひろしと大介の冷めた視線に、おれは頬づえをついて目をそらす。

「あいにくおれは修行中の身なんでな。女にかまけてるヒマがあるんなら、もっと修行して強くなりてーんだよ」
「かーっ。わっかんねーなあ」
「今でも充分強いじゃねーか」
「とにかくっ、いいんだよ、おれは。おめーらこそどうなんだよ?その気があったんじゃねーの?」
「ったってなあ。酒呑んじゃだめだよな」
「うん。酒なんか運んだ乱馬が悪い」
「おまいら・・・」

勝手に運ばせといてそれかよっ!!!


そんなバカ話をしつつも気がねしない関係は心地いいもんで。
結局,なんだかんだ長話して店を出た。

「明日また学校でなー」
「ったく、学校で済む用事じゃねーか」
「いいじゃねーか。それより今晩頑張れよー」
「なっ。せめてキスの報告くらいしろよー。待ってるぞ」
「おめーらなあっ!!」

笑いながら手を振って別れて。
夕焼けには少し早い空を見上げながら、塀を歩いて家まで帰った。

ったく。
キスくれーなんて簡単に言ってくれるぜ。

・・・・・言っとくけど、キスの仕方を知らねーわけでもする度胸がないわけでもねーぞ?

誰にともなく言い訳しつつ、ただいまーと家に入る。

「あ、乱馬、おかえり」
「あ・・おっおう・・・・」

脳内透けて見えるわけでもないのに、いきなりあかねに出迎えられて 思わず声がうわずった。

「?どうかした?」
「えっ?いやっ別にっ・・・・おっおめー もう帰ってたのか」
「うん、ついさっき」
「そっか・・・」
「あ、ちょうど良かった。あのね・・・・」

あかねの声を聞きながら 動く唇をチラ見する。
相変わらずプルプルした唇。
触れたら・・・柔らけーのかな・・・

「・・・ね?いい?乱馬?」
「え?」

キスか?
んなわけねえか。

「だから、道場で稽古するから相手してよ」

あ、そっちか。
やっぱりな。

「やーだよ。おめー相手じゃ稽古にならねーもん」
「あんたは昨日 散々走り回ったから 相当 実践稽古したんじゃないの?」
「あのな。あれのどこが・・・・」
「昨日出かけられなかったし・・・ダメ?」

ぐっ・・・・今それをっ!

「仕方ねーな・・・」
「ホント?じゃあ待ってるねっ!」

機嫌よさげに笑顔を見せて パタパタと小走りに道場の方へと消えた。
ったく、鈍い女だぜ。・・・・ま、お願いされちゃしかたねーな。


そのままあかねの後を追って道場へ向かった。






柔軟をするあかねの横でおれも一緒に体を伸ばす。

「んー。やっぱり体なまってるなー」
「そりゃおめー連休に入ってから、まともに体動かしてねーだろ」
「だから今から稽古するのよ!あんたが相手なら不足はないわ」
「あのな・・・」
「さ!いざ勝負!」
「へいへい」

構えるあかねに対峙するとおれも構えをとる。

「いつでもいいぞー」
「いくわよ!!」

気合を入れるように声をあげるとそのまま踏み込んでおれに打ち込む。
わかりやすいあかねの攻撃。
疑いを知らない、まっすぐな拳。

軽くかわしながらあかねの気の済むまで打ち込ませる。
だいたいあかね相手の稽古なんてこんなもんだ。

しばらくそんな風に組み手をしてると、気合の他に愚痴が混ざり出す。


「んもう!!当たらない!」
「へっ。隙だらけなんだよっ!」
「なんですって?」
「ほれ、一本」

あかねのデコを小突く。

「なっ!!まだまだあっ!!」

気合入れても隙だらけなのはかわんねー

「って言ってる間にももう一本っと!」
「きゃあっ!!」

あかねに足払いかけるとそのまま後ろにひっくり返った。
床に叩きつけられる前に助けようと、腕を伸ばした。
が、あかねはおれの腕を左右に払うと、胸倉を掴んだ。

「んなっ!?」
「油断大敵よっ!!」

そのまま投げ飛ばすつもりだと気付いたおれは即座に体勢を変えた。

「へっ!甘い!!」
「きゃ~!!」

後ろに倒れた 勢いそのまま おれの腹を蹴り飛ばすつもりだったらしいが、その足を足で封じる。
勢いを殺されて、あかねはおれに潰されるように そのまま床に崩れ落ちた。

「おも~い・・・」
「へっ。おれの勝ちだな!」
「もー・・・くやしー・・・・」

あかねは力なく四肢を伸ばした
おれはあかねに覆いかぶさったままで

六日目-02

見下ろすあかねの顔が妙に近くて
下敷きにした体が 柔らかで 細っこくて、慌てて起き上った。
離れたぬくもりを、ちょっと惜しいと感じながら、隣で体を起こすあかねを見つめる。

六日目-03



『仕方しらねーとか?』

昼間のあいつらの声が脳裏を過ぎる。

ばかやろー。
そんなもん・・・ちょっと顔近づけてだな・・・

『どーせ、そんな度胸ねーんだろ』

そんなわけねえだろ!
おれだって それくらい・・・・


高鳴る心臓の音に気付かないフリして、あかねの頬にゆるゆると手を伸ばした。
柔らかな白い肌。添えた手に誘われるようにあかねがおれを見る。

「乱・・・馬?」

おれを映すその瞳をおれも見つめて。

紅潮した頬にその唇に誘われて
そっと顔を近づける。

「どうしたの?顔になんかついてる?」
「・・・・・・」

無言で微笑み返してさらに近づく。

「もしかして、おなかすいたとか?そんな真剣な顔しなくても稽古終わってもいいわよ?」
「・・・・・・・・・・あのな」


ちょっと待て。
このままいけねえ、このムードはなんだ??
道場だし稽古終わりだし、ムードねえのは悪かったとしてもだ。

気付くだろーがっ!!普通はっ!!

「・・・鈍感女」
「んなっ!?なによっ!ケンカうってんの?おなかすいたのかと思ったから言ったのに!!」
「あーあー、おめーの膨れた顔が肉まんに見えて腹がへったんだよ!!」
「なんですってえ?失礼ねっ!この変態っ!!」
「んなっ!!変態とはなんだ変態とはっ!このずん胴!!」
「なによ最低男!!女ったらし!」
「なんだと!不器用女!色気がねーっ!!」

かーーーっ!!かーわいくねえっ!!
どわーーーれがこんなかわいくねー女に、キスなんかしたがるかってんだ!!
こっちから願い下げだぜっ!!

「もーっ!あんたなんか、ばかばかばかーっ!!!」
「おめーがばかだ!ばかばかばーか!!」
「あんたがばかよっ!ばかばかっ!!もう知らないっ!!」

バチーン!!

道場に響く張り手の音。

「いってえーーーっ!!」
「乱馬なんか だいっキライ!!」

頬に食らった鈍い痛みにその場に撃沈。

「このっ・・・凶暴・・・・!!」
「まだ言うかっ!」

そんなおれの唇を引っ張るあかね

「ひててて!ひゃめれ!ほの、ふんほーー!!」
「あんたって人はああっ!!!」
「ひてえって!!!」

更に引っ張りあげようとするあかねの手を 振り解こうと体を捩ると
しゃがんでたあかねがバランスを崩した

「きゃ・・・・」
「ひてええええっ!!!」

おれの唇引っ張ったままのあかねに 道連れにされて
そのまま またあかねに覆いかぶさるように転がった。

「「!?」」

引っ張られてた痛みから解放されて


その代わりに今度は柔らかな感触








願い下げなんて前言撤回したのは言うまでもねえ
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