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虹のパズル*06

2009年10月26日 23:35

虹パズ、第6話は続きからどうぞ☆
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「あかねー!」

いつもと同じく、乱馬と下校する途中、グランドの方からあたしの名前を呼ぶ声。
その声はだれのものかなんて顔を見なくたってわかるけれど。

「徹平くん。もう部活には慣れたの?」

あの、徹平くんの宣戦布告から一週間。
その間、約束通り、徹平くんは乱馬にサッカー部の副キャプテンを紹介してもらい、入部を決めた。
…乱馬と、どういうやり取りをしたのかは知らないけれど。

あたしと乱馬と徹平くんの三人になると、なんとなく落ち着かない。

「うん。それに、乱馬が紹介してくれたからね、色々と皆良くしてくれるし。ありがとな、乱馬。」
「…別に礼なんていーよ。」
「それでさ、次の練習試合に出られる事になったんだ。」
「すごーい!でも、徹平くんの実力なら当然って感じでしょ?」

転校しても、サッカーならどこででも出来るから、と中学の時から言っていた徹平くん。
実力の陰で人一倍、練習していたのを知っている。…本人は、その努力を人に見られるのを嫌がっていたけれど。

「全然、皆上手いもん。オレなんか、かなり必死だって。…だからさ、」

言葉を切って、あたしの顔を覗き込むように近づく徹平くん。
目線がガッチリ合う。

「今度のその試合、観に来て欲しいんだ。あかねがいたら絶対勝てるから。」

眼差しの強さにドキッと胸が鳴る。

「…来てくれる?」
「…うん。」

その顔の近さで、その笑顔は反則だよー!と心の叫び。
思わず、行くと返事をしてしまったけれど…

「という事であかね借りるから。よろしくな、乱馬!」
「……………………。」

オレには関係ないから、というような態度で何も言わない乱馬。
いつもみたいに「勝手にしろっ!」と言われたほうが気が楽だなんて思うのは
どうしてだろう。沈黙の視線が…痛い。

「じゃ、オレは練習に戻るから。あかね、約束だよっ!」
「う……ん。」

再びグラウンドに走ってく徹平くん。
残されたあたし達。チラッと乱馬を見ると、目が合ってしまった。


「…かっ帰るぞ。」
「そっ、そうだね、うん。」

徹平くんが現れてから、何度気まずい雰囲気を過ごしているんだろう。
関係ないなら、こんな感じになんてならないハズなのに。
中途半端だから、何も言えない聞けない。
彼氏とか彼女とか友達とか…許嫁とか。
わからなくって、胸が締め付けられる。

あたしと乱馬の間に、目に見えてわかる絆があれば、こんな想いしなくてもいいのかな。
…例え、徹平くんに好きだと言われても、鼓動が早くなったりしないのかな。

一緒に歩いていても温度を感じられない関係は、今にも壊れそうで…触れられない。

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