--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ステップ(乱あS)

2012年07月15日 17:24

プレイしてた乙ゲーのシチュが可愛かったので、
それを元ネタにちょこちょこ書いてみました(^_^)

小説…というにはまとまってないので、それでも良ければ(^_^)

拍手ありがとうございました〜!

パスのお問い合わせのAさま、メール返信済みです。
届いてなかったらご連絡下さいね〜(^_^)

ステップ


風の強い初夏の登校時のこと。

「いっ…た…………」
「どうした!?あかね」
「目に……たぶん小さな虫だと……やだ、目開けてらんないっ…」
「ばか、擦るな!見せてみろっ!」

ポロポロ涙が止まらない私の顔を両手で包み込み、上を向かせる乱馬。
そのすごく近い距離に、ドキドキする余裕もないくらい左目が痛い。

「うーん……わっかんねーなー……でもよ、こんだけ泣いたんだから虫取れてるんじゃねえの?」
「ん……、たぶん……大丈夫だと思う……」

まだ涙は止まらないけれど、
さっきのような激痛は収まっている。

頻りに涙を拭ってくれる乱馬の指が心地いい。


「目にゴミが……とか、キスして欲しい時の常套手段って説もあるけど、あかねもそーなの?」


その声でハッ…と我に返る。

今、この場には、なびきおねえちゃんがいたという事を思い出し、
慌てて乱馬から離れてまだ流れてた涙を荒く拭う。

「おねーちゃん!変なこと言わないでよっ、もう!」
「なっ、なびきっ!変な事言うなよ。大体おれとあかねはそんなんじゃねーしっ」
「そお?呪泉洞から帰ってきてから、もうキスくらいしてる仲だと思ってたんだけど…違ったのかしらね?」

「なびき!!」
「おねーちゃん!!」
「ヤダ。あんた達に付き合ってたら遅刻しそうじゃないの。じゃ、わたしは先に行くわよ〜」

相変わらず、おねえちゃんは鋭い。
とは言っても、乱馬とはもちろんキスなんかしていない。
ただ、あたしと乱馬の間に流れる空気みたいなのが変わったのは確か。

乱馬は前以上に優しくなったし、
シャンプーや右京に言いよられても、あたしを優先してくれるようになった。

登下校の時にはフェンスではなく、あたしの右側を歩く。

「ったく。なびきのヤツ……あかね、目はもういいのか?」
「う、うん……大丈夫。それよりあたし達も早く行こう?」

そんな些細な変化で乱馬があたしのことを大事にしてくれてる……というのがわかって。

今は、それだけで充分。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::


その日の放課後は、色々と忙しかった。

乱馬は呪泉洞に行ってたぶん、遅れてる授業を取り戻す為の特別補修。
あたしは補修しなくても大丈夫だから、いつも通り図書室で乱馬が終わるのを待ってた。

「この本でいいのかな?」
「え……あ、はい。ありがとうございます」

届きそうで届かない上の本棚に手を伸ばした時に、
背後から伸びて来た大きな手。

乱馬よりずっと背の高いその人は確かバスケ部の部長さん……だったハズ。

にこやかに笑うその部長さんに話があると言われて、
移動した先の屋上で告白された。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::


教室に戻ると、補修を終えた乱馬が不機嫌そうに待っていた。

「ごめん、待った?」
「別に」

ポケットに手を突っ込み、机に寄りかかるその姿は
明らかに何かにイライラしてる。

「……何でそんな顔してんのよ」
「……………」
「待たせたのなら謝るわ。でも、そこまで不機嫌にならなくたっていい…」

言い終わる前に、ガッと手首を掴まれた。
そして、教室のドアへあたしを押し付ける。
背中にあたるドアが冷たい。

「どうせ、付き合ってくれとかなんとか言われたんだろ」
「え………」
「あいつ…バスケ部のヤツだろ?割と女子に人気があるとかいう先輩……だよな」

乱馬が俯いてボソボソ話すせいで、表情は見えないし言葉だって聞き取りづらい。
けど、何故か泣きそうな乱馬の声に胸が締め付けられた。

「なに心配してんのよ。先輩のことはちゃんとお断りしたわよ。許嫁がいるからって」
「そんなのウチの学校の生徒なら誰だって知ってるさ。けど、その上で告白してくる奴らは、許嫁なんて関係ないって思ってる。下手したら強引にでもあかねを……」
「そうなったら、乱馬が助けてくれるんでしょ?」
「…………………」
「あたし、その辺の男子には負けるとは思ってない。けど今は……守ってくれる人がいるから」

その言葉に、乱馬はふーっと息を吹き出し、思いきったような感じで言葉を繰り出す。

「あかね……あの、さ……おっ、おれ達って許嫁だよな?」
「そうよ」
「えっと、やっぱ、そうじゃなくって、おれは、その……そんなの関係なく、あかねのことを……」

握られてる手首に力がこもって熱くなる。
鼓動が早くて、きっとあたしの顔はありえないくらい赤いはず。

だって、俯く乱馬の耳が真っ赤だもん。

「あかねの………ことを……………っ、なあ!!今っ、目っ目が痛くないかっ?」
「…………へ?」
「だから、目だよ、目っ!!!」

ガバッと顔を上げた乱馬の目は真剣で。
目が痛くないかと訴える、その意味は……………

「あっ!!!えっと、目…うんっ、目……痛いかも!!!」


ーーーーーーーーーーーキスして欲しい時の常套手段


今朝のなびきおねえちゃんの言葉を思い出して、
あたしはギュッ……と目をつぶる。

「ぶはっ…!」
「なっ…何で吹くのよ!!」
「だって、おめー…力いっぱい目瞑りすぎ…っ……くくっ…」
「ひっ、ひどいっ!!乱馬が言い出したクセ…………」

その先の言葉は唇で封じられて、そしてすぐに離れてった。

「……もう一回」

低く囁かれた乱馬の声に涙が出そうで。
手首を掴んでたはずの手は、いつのまにか繋いだ形になって。


もう一回なんて、そんなのはウソ。

何回したかわかんないくらいキスして、教室を後にした。



「……今までチャンス逃がしたぶんまとめてしたんだよ!」



照れ隠しに言い訳した乱馬の台詞にあたしはただ「バカ」とだけ返して、
お互い無言で家に帰った。




ーーーーーーーーーーーー変わったのは、右側を歩く乱馬と手を繋ぐようになった、こと


スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://cocorononakabox.blog12.fc2.com/tb.php/670-2516e1cc
    この記事へのトラックバック


    最新記事


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。