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想い想われ、振りフラレ。(初期乱あ前提の九あ/SS)

2012年12月17日 10:58

夜中に思いついてガガッ!と書いたもの。

【下の注意を読んでね(^_^)】

初期乱あ前提の九あです(笑)
乱あだけど、九あ(九能先輩×あかね)要素もあるので(たいしたことないけど)、
絶対乱あ主義の方は気をつけて下さいね~σ(^_^;)

あかねの気持ちを救うのが九能先輩だっていいじゃない!ってな内容ですwww


拍手&コメありがとうございました~!!
お返事はツイッターのほうでさせて下さいね(^_^)


想い想われ、振りフラレ。






今朝はどんなおまじないをしても気分が乗らない。

いつもより多く瓦を割っても、
いつもより長くランニングしても、
汗を流すときにお気に入りのボディソープを使っても、
買ったばかりのリボンで髪を結わえても、
朝ご飯の卵焼きがすごく美味しくても。


昨日の光景が頭から離れなくって。

空が青くて、こんなに爽やかなお天気だって言うのに、
あたしの瞳には灰色の景色しか映らない。


かすみおねえちゃんの作ったパウンドケーキを食べて、
ベティちゃん相手に社交ダンス踊ってた東風先生のあんな顔は正直見たくなかった。
いつもそうだけど、昨日は本当に嬉しそうで幸せそうで。

あたしじゃ、先生にあんな顔させられない。

虚しさと寂しさと敗北感と…………嫉妬。
そうだ、あたしはかすみお姉ちゃんに嫉妬してるんだ。

綺麗で優しいかすみお姉ちゃん。
料理も上手だし、男だったら放っとかないって、そう思うもの。

同じ姉妹なのに、なんでこんなに違うんだろう。

あたしが、かすみお姉ちゃんみたいだったら、
先生はあたしを好きになってくれたのかな………



あたしがもっと綺麗でおしとやかでお料理も上手だったら………


「天道あかねが来たっっ!!」
「許嫁の早乙女も一緒だぞっっ」
「天道あかねっ…!おれと交際を………っっ」
「早乙女ー!!あかねくんから手を引けっっ‥‥‥!!!」

ドドドドドド……と地響きと、毎朝変わる事のない登校風景は、
あたしを落ち込むことすらさせてはくれない。

ついでに隣を走る許嫁は、あたしの不機嫌を察知して、
何もしゃべらず黙ってるのが逆にムカつくくらいで。
全てお見通しっていう態度が気に入らない。



そうよ、全部。

全部、気に入らないし、上手くいかないったら。

どうして?
皆はあたしを追いかけるの?

好きだって言うけど、こんなあたしの何を見てるの?


ああ、今日は本当にダメなんだわ………と思ったら、
嘘の笑顔も、余裕の態度も、そんなの演技でだって出来なくって。



「いい加減にして下さいっっ!!!!」



気付いたら闘う事もしないで、そう叫んでた。

八つ当たりもいいとこ。
わかってても止められなかった。


「勝ったら交際交際って………もうムキになってるだけで、あたしのことなんか皆さん何とも思ってないですよね?それに、あたしは皆さんが思ってるような女の子じゃないし、好きになってもらえる要素なんてひとつもないんですっ……!!だから……だから………っっ!!」


言葉だけじゃなく、一度出てしまったら涙だって止まらなくなりそうで。
グッ……と耐えて、あたしは俯いた。


いつもと違う様子のあたしを、乱馬を始め闘いを挑んで来た男子達全員が呆然と見ていた。


「ぼくは天道あかね、きみの全てが好きだぞ」

あたしを囲む輪をかき分けて、九能先輩が目の前にやってきた。
俯いた状態だから先輩の足下だけが見える。

「九能先輩……先輩もあたしに夢見てるだけで、ほんとは好きじゃないんだと思います」

そうよ……みんな恋に恋して、好きだと勘違いしてるの。
あたしは、皆に想ってもらえるような女の子じゃない。

「なぜ、きみはそう思うんだ?あかねくん」
「だって……だって…………っ」

喉に詰まったように言葉が続かない。
自分を罵倒する言葉ならたくさんあるばずのに。


「ふっ……、夢なんか見ていないさ。ぼくはいつだって現実を追求しているリアリズムの持ち主ということを忘れないでもらおうか」


あたしの頭をぽんぽんとあやすように撫でる九能先輩の手。
……………………九能先輩の手は案外大きいのだと気付く。

「ぼくは知っている。きみの強さが努力の賜物だと。そして、何事に対しても真剣でひたむきに取り組むと。清楚で可憐なだけじゃなく猛々しいところだって愛らしいとそう思ってるぞ」
「そんなの………そんなの九能先輩の思い込みですっっ!!」
「ぼくがあかねくんに恋してることを、きみが否定できるものじゃない。この気持ちが本物であることくらいぼくが一番良くわかってるのだから」



恋してることを否定できるものじゃない………

気持ちは本物だと自分が一番良くわかってる…………か。



九能先輩の自信たっぷりのその言葉があたしの胸に染み渡る。



そうだよね………
自分の恋が苦しいからと、他人の恋心をあたしがどうこう言っていいものじゃない。

頭を撫でていた九能先輩の手があたしの肩に置かれ、そのタイミングで顔を上げた。
そこには少し大人びた九能先輩の整った顔。

あ………九能先輩のこんな表情…………初めて見る、かも。

「………九能先輩、あたし」
「ぼくはあかねんくんの全部が好きだ」

トクン、と心臓が跳ねる。
そして頬が熱い。

あ、あれ……?

あたし、九能先輩にドキドキしてる?

肩に置かれた手に力が入り、そのまま引き寄せられて。
九能先輩の白い道着の胸元が目の前に迫る。


「何やってんだよっ…!」


鼻先にぶつかったのは、赤い………チャイナ?
あたしと九能先輩の間に割って入った乱馬の背中が目の前にある。

「早乙女乱馬………!!今朝もぼくとあかねくんの邪魔をするつもりかっ………!!」
「べつに?邪魔するつもりはねーけど、もうすぐ授業始まるって事を先輩に親切に教えてあげよーかと思っただけで」
「貴様………っ!!今は授業どころじゃないだろう!!」
「……それに、これ以上あかねに近づいてもらっても困るし。これでも一応おれの許嫁なんで」
「許嫁って親が勝手に決めただけでしょ!そんな大きな声で許嫁許嫁言わないでよねっっ!」
「おめーは黙ってろっ!」
「なんですってー!!!」
「あかねくん、改めてお手合わせ願おう!」


九能先輩が木刀を構えたのをキッカケに結局はいつもの登校風景に早変わり。
あたしと勝負をしようとかかってきた九能先輩を何故か乱馬が本気で返り討ちにしてた。
文句を言ったら「遅刻すんだろっ!」と低い声で怒られて、なんとなく不機嫌な乱馬にそれ以上は文句を言えなかった。

そして、いつもあたしに向かって来る男の子達は、
口々に「好きだ」とか「本気だ!」とか恥ずかしくなるような告白をしながら勝負を挑んできてて。

倒しながら心の中で「気持ちに応えられなくてごめんなさい」と唱え続けてた。

………想ってくれて、ありがとう

そう、素直に受け止める事ができたのは悔しいけれど九能先輩のおかげかも。


「はあっはあっ……、今朝も遅刻になっちゃった………最悪」
「おめーが九能といちゃついてるからだろ」
「はあっ!?あたしがいつ九能先輩と………!!」
「好きだって言われて赤くなってんじゃねーよ」
「なっ…………!!」
「んなの………見てるおれの気持ちも考えろ」
「えっ?今のどういう意味……?」
「何でもねーよ!何でもっ!!」
「何でもないんだったら教えてよ!」
「うっせー!!この鈍感!!」
「なによ、変態のくせに!!」


乱馬がイラついてる理由が全くわかんなくて。
しかも、休み時間の度にあたしの前に現れる九能先輩の相手をやたらとしてて。
九能先輩との勝負をことごとく邪魔されたあたしのストレスもかなりだったけれど、
いちいち突っかかって来る乱馬の声が本当に低くて、まるで………男だって見せつけられてるような気がして。
今朝はあたしも悪かったし、黙って乱馬の好きにさせることにした。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::


放課後に東風先生の所へ寄って帰る時に、何故か頭を撫でられ、肩をポンポンはらわれた。

「なに?」
「ん…………消毒」

全く意味がわからない。
けれど、かすみお姉ちゃんの差し入れクッキーで喜ぶ東風先生を見ても、
チクッと胸は痛いけど今朝のように何もかもが嫌になることはなかった。

今のままの、あたしを見てくれる人がいるって、わかったから………だと思う。
それを気付かせてくれたのが九能先輩だと思うと微妙なんだけれども。


「あかね」

あたしの少し後ろのフェンス上を歩く乱馬が地面に着地した音と
名前を呼ぶ声に立ち止まって振り向こうとしたら背中から乱馬が覆い被さってきて。

「わっ!!!なになにっ!?」
「……さっき消毒したから、今度は予防……っつーか……」
「わけわかんない!」
「いーち、にー、さーん、しーーー、ごーーーーーー………っと」
「えええっ!!?」

勝手に五つ数えて離れてく乱馬。
一体どんな意味があるの?
ほんとにわからない。

「ちょ……ちょっと!なんなのー!?」
「おめーさあ、驚くにしても色気なさすぎんだろー」

そんな捨てセリフを吐いて、再びフェンスに登る乱馬の耳が赤くて。

きっと、それ以上聞いちゃいけない気がした。


「……明日は勝負の手助けなんかしないでよ」
「してるつもりはねーよ」
「ふんっ」
「ちっ……かわいくねーのっ」



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